シーイズトウショウの19 募集価格2000万円
牝 奥村武厩舎 ノーザンF生産
父キンシャサノキセキ 母父サクラバクシンオー
キンシャサノキセキ産駒は現3歳世代が当たり年で、堅実に走る面で牧場の評価が上がっている。繁殖牝馬のレベルが高くない中で、アーニングインデックスが1.0を超えているのがその証拠だ。キンシャサノキセキは5代アウトになり、母方の個性を引き出す種牡馬なだけに、母方の競走能力や母方の濃いクロスが配合のポイントになる。
本馬の母シーイズトウショウは重賞5勝、桜花賞2着と競走能力は文句なし。祖母ジェーントウショウがダンディルート3×2、チャイナロック≒テューダーペリオッド4×3、その父トウショウフリートはソシアルバターフライ3×3と非常に濃いクロスを持つ。そこにサクラバクシンオーを交配した母シーイズトウショウは、それらの血を増幅させたHyperion 5・6・7×6・7・8・8・9を持つ。
繁殖としてもその配合通り、母方のスプリント能力を強く伝えるだけに、キンシャサノキセキといかにも相性が良さそうで、トウショウ牧場の結晶のような母のスピード能力を存分に引き出してくれるだろう。
◆祖母ジェーントウショウの血統構成
それだけスプリンターとしての能力を秘めているだけに、個人的には厩舎が合わない印象を持つ。奥村武厩舎自体は悪くないのだが、調教はコース追いが主体で中距離馬が多く、短距離で活躍した馬はショウナンアエラくらいしかいない。スプリンターとして出世を期待するなら栗東所属、できれば栗東坂路でビシビシ時計を出す厩舎の方が心強い。母シーイズトウショウの出世頭がトウショウピスト角田厩舎なのも納得。
【総評】
配合的にはいかにも合いそうな印象で、母シーイズトウショウの能力をしっかり引き出せれば、母の産駒の出世頭になっても不思議ではない血統構成。ただ、そのスピード能力を厩舎がうまく引き出せずに、条件戦で歯痒い競馬が続く恐れがありそうだ。
正直そんな懸念があっても、母の能力や産駒成績を考えると募集価格2000万円はリーズナブルで、一口馬主を楽しむには十分な印象だ。そこまで厩舎を気にしない方にはオススメしても良さそうな１頭。
堅実性 ★★★☆☆
大物感 ★★★☆☆
お買い得 ★★★★☆
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