87. セリユーズの23
募集価格3000万円 牝 田中博厩舎 ノーザンF生産 3/15生まれ
体高161.0cm 胸囲181.0cm 管囲19.5cm 馬体重495kg(3月下旬時点)
父リオンディーズ 母父ディープインパクト
本馬は、リオンディーズという父母相似配合にクロスの薄い母を交配させた緊張→緩和が綺麗な血統構成で、父中長距離×母父中長距離×祖母スプリンターの形になる好配合馬。祖母ミュージカルロマンスはBCフィリー&メアスプリント勝ち馬で、産駒が全5頭勝ち上がり、4頭準OPまで出世する優秀な繁殖牝馬。配合・牝系のポテンシャルを考えれば大物になってもおかしくない。
母方がNorthern Dancerの血が薄くBoldnesianの血を持つリオンディーズ産駒は、総賞金上位馬すべて該当しており、テーオーロイヤル、ロジリオン、ディオ、オタルエバー、インダストリアなどが活躍している点が見逃せない。この配合は牝馬に活躍馬がほぼいないが、リオンディーズ産駒が牡馬>牝馬の傾向が強いことが要因の1つとしても考えられる。
田中博厩舎はノーザンFの意向最上位の厩舎。少し前までは牡馬>牝馬の傾向が非常に強かったが、近年はノーザンF生産馬に限れば牝馬でも少しずつ結果が出てきており、そこまで気にすることはないだろう。
血統・厩舎ともに牡馬だったら完璧で、牝馬によるマイナス面でどこまで期待値を下げるかという問題。この価格帯であれば回収率越えも十分期待できるだろうし、大物になったらラッキーくらいな気持ちで臨めそうだ。
88. ステージディレクションの23
募集価格3200万円 牡 萩原厩舎 岩見牧場生産 3/12生まれ
体高160.0cm 胸囲186.0cm 管囲21.0cm 馬体重507kg(3月下旬時点)
父ヘニーヒューズ 母父Malibu Moon
2023年セレクトセール当歳 1500万円で落札。
ノーザンF育成のヘニーヒューズ産駒牡馬の成績が優秀。例えば、分かりやすくノーザンF関連クラブに限定しても、12/19頭勝ち上がり、1頭当賞金約2960万円。アマンテビアンコ、セラフィックコール、ロコポルティ、フルヴォートなどが活躍している。本馬もノーザンF育成馬として活躍する可能性も十分。
本馬の血統構成について、ヘニーヒューズ産駒にとって重要な北米パワー増幅の血を持つ点は良いのだが、母方の米国要素が強すぎるので日本のダートを走るには適性面で劣る印象を持つ。個人的には、サンデーサイレンスの血を入れたり、ヘニーヒューズが持つ欧州的要素Hawaiiの血をいじったりしてほしいところ。好みの配合ではない。
萩原厩舎は曰く付きの馬が多く入厩する印象で、セール出身馬・マル外ならギャンブル性が低くく安心感を持てる。実際、萩原厩舎のノーザンF関連クラブでこれに該当する馬は勝ち上がり率が高く、エピカリス、テリフィックプランが活躍している。
血統的に道悪の東京ダートで走ってそうなイメージ。あとはどこまで活躍するか。上級条件までに頭打ちのリスクはある。
89. トリフォリウムの23
募集価格3000万円 牡 西田厩舎 ノーザンF生産 1/29生まれ
体高161.0cm 胸囲184.0cm 管囲19.6cm 馬体重483kg(3月下旬時点)
父ミッキーアイル 母父ドゥラメンテ
ミッキーアイル産駒はHalo・Sir Ivorの血を入れることが非常に重要。本馬はBluebirdの血を持っており、ララクリスティーヌ、アキバと全2頭勝ち上がっている。しかし、どちらも牝馬でエリンバードの牝系。
本馬は豪州的な要素が強くパワー型に出そうな印象のミッキーアイル産駒牡馬。血統としては評価しづらく、懸念点ばかり目が向いてしまう。敬遠。
90. パロネラの23
募集価格3000万円 牡 稲垣厩舎 ノーザンF生産 3/8生まれ
体高158.0cm 胸囲179.0cm 管囲19.5cm 馬体重480kg(3月下旬時点)
父フィエールマン 母父ロードカナロア
種牡馬フィエールマンはスピード補完が非常に重要。特にGreen Tuneをいじる血がポイントで、Ocean's Answer≒Storm Bird 3/4同血クロスになるStorm Catの血との相性が抜群。Green Dancerのクロスになるキングカメハメハの血も良い。
本馬はフィエールマン産駒の重要なポイントを押さえた好配合馬。上記の観点から母父ロードカナロアは間違いなく合う。また、祖母モシーンは短距離戦で活躍したオセアニア血統、牝系にはSir Ivorのクロスを持っている点も好感が持てる。
稲垣厩舎は古馬になってから結果を出す馬が多く、ノーザンF関連クラブ馬ではシルブロン、ベンサレムが活躍。着度数が1~3着までほぼ同じことから勝ちきれない面があるが逆に言えば自己条件で堅実に走るのが魅力。フィエールマン産駒は晩成傾向が強く3歳になってから結果を出していることからも、血統×厩舎の相性ピッタリ。
ボーンシスト手術歴があり、馬体的にもまだまだな印象でも、フィエールマン産駒なら成長力に期待しても良さそうだ。
つづく
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