ハーレクイーンの20　シルクホースクラブ 2021年度募集

ハーレクイーンの20　募集価格5000万円

牡　藤原英厩舎　ノーザンF生産

父ハーツクライ　母父Canford Cliffs

母ハーレクイーンは英愛オークス3着の実績。母父Canford Cliffsは愛2000ギニー、セントジェームスパレスSなど英マイルGⅠを5連勝した名マイラー。祖母Aureliaが父Rainbow Quest×母父Shirley HeightsにBe My Guest、Graustarkとスタミナ豊富な血統構成。母が父マイラーでも芝12Fをこなせたのはこの重厚な血統の影響が大きい。

本馬の魅力はAmerigoの血があること。Amerigo≒Hornbeamによりトニービンのナスペリオン斬れを増幅するため、ハーツクライ産駒と非常に相性が良い。その多くがSilver Hawkとの配合になるが、その血を経由しないハーツクライ産駒でもダノングロワール、シンプルゲーム、レッドベルアームなど堅実に結果を出している。ナスペリオン斬れを増幅しているため血統の傾向通り牡馬優勢で、以下の表の勝ち上がり率・1頭当たり賞金ともに向上する。

◆Amerigoの血を持つハーツクライ産駒（ノーザンF生産馬）

また、Hail to Reason、Try My Best、Rainbow Questなど全体的な血統構成を見ても、ハーツクライ産駒と相性の良い血が多く、ナスペリオン血脈を多く持つ点も好感。例えば、Rainbow Questの血を持つハーツクライ産駒牡馬は以下の通り大物になる可能性も高く、ノーザンF生産馬2頭ともに重賞勝ちを果たしている。

◆Rainbow Questの血を持つハーツクライ産駒牡馬

母が中長距離戦で活躍し祖母が重厚な血統でNorthern Dancerが濃くないことから、本馬は晩成ステイヤーになる可能性が高い。晩成で血統が重厚すぎると勝ち上がれないリスクが懸念されるが、それを払拭するのが藤原英厩舎だ。

亀谷氏が主張されるように藤原英厩舎は重厚なスタミナ血統を芝の瞬発力に転嫁するのを得意とする厩舎だ。ダービー馬エイシンフラッシュをはじめ、オルフェーヴル、ステイゴールド、ハービンジャー、キングカメハメハなどの産駒の活躍馬も多い。ハーツクライ産駒はなぜか頭数が異常に少なく、活躍馬はメイズオブオーナーしかいないが、本馬のような重厚な血統であれば合いそうな印象だ。

【総括】

ハーツクライ産駒と相性の良い血が凝縮されており、大物感たっぷりの血統構成。クラシック戦線での活躍は望めなそうだが、晩成ステイヤーとして大成する可能性は十分だ。重厚すぎる血統も藤原英厩舎直伝の育て方により芝の瞬発力にも対応できそうで、この安心材料は非常に大きい。

最初見た時は重厚すぎてピンとこなかったが、9代血統表を見れば見るほど奥深い配合で、厩舎・測尺の発表から日に日に評価が上がってきた今日この頃。勝ち上がれないリスクもないわけではないので分散は大きそうだが、期待値的には募集価格5000万円も納得がいく。順調に成長すればなんとなく東京芝2500m重賞を走っていそうなイメージ。ハーツクライの大物釣りを狙うならオススメできる1頭。

堅実性　　★★★☆☆

大物感　　★★★★★

お買い得　★★★☆☆