【血統注目馬10選】シルクホースクラブ 2025年度募集 ~関西馬~

44. ウィクトーリアの24

募集価格8000万円 牡 高野厩舎 ノーザンF生産 3/14生まれ
体高157.0cm 胸囲176.0cm 管囲20.2cm 馬体重427kg(7月上旬時点)
父キタサンブラック 母父ヴィクトワールピサ

ネオユニヴァースの血はキタサンブラック産駒で重要となる「BustedとTulyarとWordenによる、BlandfordとWild RiskとSolarioとPretty Pollyの組み合わせの増幅」の血をすべて併せ持つニックス配合。全4頭勝ち上がり、ピコチャンブラックが活躍している。また、Halo≒Sir Ivorの血を持っている点も好感で、ナスペリオンの血さえあればキタサンブラック産駒の黄金配合といえるくらいの好配合馬だ。

母ウィクトーリアは毎年述べている通り、血統構成から優秀な繁殖牝馬になる可能性を十分秘めており、本ブログで高評価したウィクトルウェルス以上の活躍も望める。

高野厩舎は栗東坂路中心の調教パターンのため、キタサンブラック産駒と合わなそうな点だけが不安。昨年から楽しみにしており、一番欲しいと思わせる好配合馬だっただけに厩舎は残念に思った。そこさえ問題ないと思える方なら、大物狙いが十分できる1頭。


58. プロミストリープの24

募集価格5000万円 牡 杉山晴厩舎 ノーザンF生産 1/21生まれ
体高159.0cm 胸囲181.0cm 管囲21.9cm 馬体重502kg
父クリソベリル 母父ヘニーヒューズ

クリソベリル産駒の成功配合は分かっていないが、Northern Dancerが薄い繁殖牝馬・米国スピード補完が重要だと考える。本馬の母プロミストリープとの配合は悪くない印象で、Kingmambo≒ジェイドロバリー 4×4を持つ点も好感。半姉プロミストジーンもLiable≒ジェイドロバリー3×4を持つ。
母プロミストリープは繁殖牝馬としても注目しているだけに、初めて牡馬でダートでの大きな活躍を期待したいところ。


66. ローブティサージュの24

募集価格6000万円 牡 斉藤崇厩舎 ノーザンF生産 4/27生まれ
体高151.0cm 胸囲174.0cm 管囲20.0cm 馬体重414kg
父オルフェーヴル 母父ウォーエンブレム

本馬はオルフェーヴル産駒の成功配合である3/4 Northern Dancer、Sadler’s Wells(Northern Dancer+Special)の血を持つ。ラッキーライラック、オーソリティ、アイアンバローズ、ソーヴァリアントなどが活躍しており、総賞金最上位馬の多くがこの配合パターンだ。また、昔からステイゴールドと相性の良い配合であるDoronic≒Bustedを持つ点も好感。

この牝系はとにかく気性が課題。そこさえ問題なければ大物狙いしたくなる。


61. リズムオブラヴの24

募集価格2500万円 牝 高柳大厩舎 ノーザンF生産 4/20生まれ
体高152.0cm 胸囲172.5cm 管囲20.0cm 馬体重410kg
父リオンディーズ 母父ディープインパクト

ミュージカルウェイの牝系はシーザリオ種牡馬と相性抜群。全4頭勝ち上がり、エピファニー、ショウヘイなどが活躍。これは相性の良いNureyev+Icecapadeの血を持ち、牝系のフレンチ斬れを強化できる点が要因だと推測される。また、その影響もあってか、キングカメハメハ種牡馬とも相性が良く、5/7頭勝ち上がり、ブレイディヴェーグ、ミッキーゴージャスなどが活躍。

先に挙げた馬と比べて、リオンディーズ産駒牝馬という点で大物感に欠ける印象。この募集価格で堅実に走ってくれれば。


71. ジャズエチュードの24

募集価格3000万円 牝 高野厩舎 ノーザンF生産 3/5生まれ
体高149.0cm 胸囲174.5cm 管囲20.0cm 馬体重418kg
父インディチャンプ 母父I Am Invincible

インディチャンプ産駒の成功配合は分からないものの、母父中長距離血統・3/4 Northern Dancer・ナスペリオン増幅と相性が良さそうと推測している。本馬はそれには該当しないのだが、ジャズエチュードが繁殖牝馬として優秀な可能性、血統×厩舎がピッタリな点でどうしてもピックアップしたかった。

ジャズエチュードは、母Mumbai RockがRoyal Academy≒Storm Cat 3×3という濃い血を持ち、I Am Invincibleにより3/4 Northern Dancer・緊張→緩和が綺麗な形となった好配合馬。I Am Invincible・Fastnet Rockともに豪州スプリンターの名血で、母のスピード能力を強く伝える繁殖牝馬になりそうだ。

短距離血統・牝馬なら栗東坂路中心の高野厩舎というのも非常に好感。インディチャンプの半妹アウィルアウェイを管理した厩舎でもあり、まさにそういうイメージ。体高が低いのもインディチャンプ産駒の特徴でもあるようで問題ないと思っているが、短距離馬なのに小柄というのが不安。


82. クリアウイングの24

募集価格3500万円 牡 田中克厩舎 外国生産 2/15生まれ
体高150.5cm 胸囲177.5cm 管囲20.6cm 馬体重473kg
父Mehmas 母父Anjaal

Mehmasは2020年デビューの初年度産駒から米GⅠ2勝・英GⅠ2勝し、毎年G1勝利を収めている欧州で注目されている種牡馬。2歳戦やスプリント戦に強い印象で、父Acclamation×母父Machiavellianの配合からDark Angelと似たような印象を持つ。本馬の近親にはCharyn(父Dark Angel)がおり、血統構成がかなり似ている点は非常に好感。

本馬の配合的な魅力は2点。

◆「3/4 Northern Dancer、1/4 異系」かつAhonoora持ち
日本で活躍したDark Angel産駒であるマッドクールと同じ配合パターン。特にAhonooraの血は血統予想家 亀谷氏も強く推す現代のトレンドの血でもあり、Mehmas産駒では愛GⅠナショナルS勝ちScorthy Champ、仏GⅠマルセルブサック賞勝ちVertical Blueを輩出している。

◆Bold Bidderの血を持つMehmas産駒
米GⅠデルマーオークス勝ちGoing Global、英GⅠミドルパークS勝ちSupremacy、米GⅠBCジュヴェナイルターフスプリント勝ちMagnum Forceが活躍している。特にBahamian Bountyの血を持つと、Shopping Wise≒Clarentiaのニアリーな関係になり、配合的に相性が良いと推察している。


本馬はGoffs November Foal Sale当歳 10万ユーロで落札。当セールでノーザンFが落札した馬は勝ち上がり率がとにかく優秀で、近年著しい活躍を見せている。「外国産馬で大丈夫?」という方には安心できる材料だろう。
バリングラ、アルファウェーブ、クインズムーン、マッドクール、プリティディーヴァ、マックアルイーン、ザーフィル

田中克厩舎は一昨年このブログでも述べたように優秀な若手調教師の1人。そこで評価したブルックリンダンス含めて、募集時から預託予定となっていたノーザンFクラブ馬はマーブルマウンテン、エーデルヴェーグと堅実に結果を残している。本馬も堅実に走る可能性十分。


おわり