【血統注目馬】関西馬10選~前編~ シルクホースクラブ 2024年度募集

本ブログを多くの方に読んでいただいているようで、嬉しい言葉もかけていただきありがとうございます。今年は関東・関西から配合的に注目している馬を各10頭に厳選しました。
血統に少しでも興味をもっていただき、馬選びの参考になれば幸いです。
ついでに配合コンサルタントのお仕事もお待ちしております。


49. タイタンクイーンの23

募集価格6000万円 牝 池添学厩舎 ノーザンF生産 3/9生まれ
体高156.0cm 胸囲174.0cm 管囲20.1cm 馬体重437kg(7月上旬時点)
父エピファネイア 母父Tiznow

I Passの血を持つエピファネイア産駒は16/27頭勝ち上がり、1頭当賞金約2100万円。Tri Argo≒I Passのニアリークロスが要因で、エピファネイアの緩さを締めるのに有効なニックス配合だ。該当馬のほとんどが母父ゼンノロブロイになるが、ニックスの血が明確で理由もはっきりしているため、本馬の配合でも有効に働くと見ている。

エピファネイア×米国血統は出世しづらい傾向にあるが、ダノンデサイルがダービー馬になったり、Deputy Ministerの血で結果を出したりと、近年傾向が変わってきた面もあり、頭ごなしに否定はできない。池添学厩舎であればダート馬に出る可能性が低いのも推せる理由だ。
母タイタンクイーンはどんな種牡馬でも堅実に走る優秀な繁殖牝馬。父・母・配合すべてポテンシャルが高く、上記の懸念点だけで敬遠して走ったら後悔すると思って取り上げた。


50. マンビアの23

募集価格7000万円 牡 斉藤崇厩舎 ノーザンF生産 3/28生まれ
体高156.5cm 胸囲171.5cm 管囲20.2cm 馬体重416kg(7月上旬時点)
父キタサンブラック 母父Aldebaran

母はどんな種牡馬でも堅実に走る優秀な繫殖牝馬。母父Aldebaranも勝ち上がり率が優秀でもあり、母の産駒は全7頭勝ち上がり。
Alzao≒Avianceのニアリークロスによりスピード補完できている点に好感が持て、キタサンブラック産駒と相性の良いNureyevの血も併せ持つ。コルトサイアーの傾向があるキタサンブラック産駒なだけに、全姉ミッキーハーモニー以上の活躍も十分期待できる。

斉藤崇厩舎×キタサンブラック産駒はブラックブロッサム、クロワデュノールが活躍。欧州型スタミナ血統を走らせる栗東CWコース主体の調教パターンがキタサンブラック産駒と合うのだろう。
懸念点は母が高齢でやや小柄に出た点だけ。キタサンブラック産駒は馬体が大きい方が間違いなく良い。成長力に期待できるようなら。


53. プリモシーンの23

募集価格6000万円 牝 中内田厩舎 ノーザンF生産 2/18生まれ
体高152.0cm 胸囲172.0cm 管囲19.5cm 馬体重414kg(7月上旬時点)
父ロードカナロア 母父ディープインパクト

父ロードカナロア×母父ディープインパクトは緩さが出やすい配合なだけに、母系に締める血やパワーを強く補完させることが重要。本馬はDanehill、Nureyevの血を持つ点が好感。
父ロードカナロア×母父ディープインパクト×Danzing内包馬はファンタジスト、ボンボヤージ、ドナウデルタが活躍。父ロードカナロア×母父ディープインパクト×Special内包馬はブレイディヴェーグ、リュミエールノワルが活躍。ともに勝ち上がり率優秀。

ただ残念ながら、本馬は母父ディープインパクトの影響から小柄に出てしまい、祖母モシーンのDanehillの後躯パワーがあまり伝わっていなそうな点は大きなマイナス。
中内田厩舎×ロードカナロア産駒は14/21頭勝ち上がり、ロードデルレイ、ボンディマンシュなどが活躍。中内田厩舎の調教パターンはスプリンターのスピード向きではなく、個人的にはこの血統との相性は微妙だと考える。


59. バラーディストの23

募集価格4500万円 牡 吉岡厩舎 ノーザンF生産 2/28生まれ
体高156.5cm 胸囲176.0cm 管囲20.1cm 馬体重442kg(7月上旬時点)
父サートゥルナーリア 母父ハーツクライ

種牡馬サートゥルナーリアの成功配合は分からないが、Northern Dancerが濃い父母相似配合であることから母は非Northern Dancerクロスの方がベター。また、ライバルの血理論の観点からトニービン、特にハーツクライの血は合うことが予想される。

本馬の母はNorthern Dancerのクロスが薄く異系の血が多い血統構成。加えて母父ハーツクライと種牡馬サートゥルナーリアといかにも相性が良さそうな印象。また、祖母バラダセールはHyperion的な粘りを伝えるスタミナ血統なだけに、キレる脚が使えるスピード能力の高い種牡馬とも合う。

吉岡調教師は角居厩舎でサートゥルナーリアを担当しており、血統×厩舎は問題ないだろう。厩舎も近年充実一途で、宝塚記念で初G1制覇を果たすなど非常に優秀。ノーザンF関連馬が少ない中でこれだけの成績を上げていれば、ノーザンFの序列が上がってもおかしくない。


60. ローザフェリーチェの23

募集価格3000万円 牝 藤岡厩舎 4/30生まれ
体高158.0cm 胸囲175.5cm 管囲20.2cm 馬体重443kg(7月上旬時点)
父レイデオロ 母父エンパイアメーカー

父レイデオロ×母父エンパイアメーカーは全2頭勝ち上がり、トロヴァトーレ、ムスソーともに活躍している。これはトライマイベスト=El Gran Senor全兄弟クロスが要因だと考える。父キングカメハメハ系で見ても、ルーラーシップ・ホッコータルマエで結果を残しており、ニックス配合の可能性十分。

レイデオロ産駒牝馬という点が懸念されるが、本馬の牝系であるバラ一族のフレンチ斬れが伝われば、牝馬らしいキレる脚が使えて出世しても不思議ではない。半兄2頭ともセレクトセール億越えと繫殖牝馬のポテンシャルも潜在的には高そうだ。

藤岡健厩舎という点が引っ掛かり、厩舎×血統の相性も微妙な点がどうかも、人気もないのでそこは目を瞑りたい。一般抽選狙いで検討してみては。


関西馬(後編)につづく