シンハリーズの19 キャロットクラブ 2020年度募集

シンハリーズの19 募集価格3000万円

牝 斉藤崇厩舎 ノーザンF生産

父ミッキーアイル 母父Sinspiel

母シンハリーズはデルマーオークス(米GⅠ・芝9F)を制し、本馬の3/4同血の兄姉にはシンハライト、アダムスピークなどを輩出している名牝。母の産駒は勝ち上がり率100%で、1頭当賞金は7553万円にもなる。

本馬は母シンハリーズの配合を生かした教科書配合であることが最大の魅力。母シンハリーズは5代アウトで祖母BaizeにはNorthern DancerやNasrullahなど主流血統を持たない。そこにNorthern Dancer 5×4・5・5と濃いクロスを持つミッキーアイルを交配させた。「3/4 Northern Dancer、1/4 異系」の形で緊張→緩和のリズムを満たす好配合馬で、3/4の部分でHalo 4×4、Nureyev≒Sadler’s Wells 4×4とSinspielの血を増幅している点も好感が持てる。ミッキーアイル産駒の成功配合はまだ分からないが、スピードを補完するHaloやSir Ivorのクロスを持つ馬が勝ち上がっており、相性の良い配合パターンと言える。

◆シンハリーズの19の血統構成


ただ、近年の母シンハリーズの産駒は馬体が小さく出ることが多く、高齢も重なり勢いに陰りが見え始めている。本馬は2月28日生まれで管囲19.2cm馬体重411kgと、ミッキーアイルが持つDanehillのパワーが伝わっていない可能性が高く、短距離戦で馬格がないのは明らかに不利になる。また、この世代は京都開催がないために、非力さまで出てしまうとより厳しい状況になる。


【総評】

母シンハリーズの良さを生かした好配合馬。ポテンシャルがまだ分からないミッキーアイル産駒ではあるが、相性が良さそうなHaloのクロスを持っており、リスク少なく堅実に走ってくるだろう。ただ、馬格がないのがマイナスで、近年の母の産駒のように条件戦で勝ちあぐねる可能性も高い。

募集価格3000万円であれば馬代回収は十分見込めそうで、堅実に走れる保険付きなら悪くなさそうだが、せっかくシンハリーズの仔に出資するのに大物感に欠けるのは気持ち的に不満が残る方もいるのでは。堅実に走って大物になったらラッキーくらいな気持ちで、一口馬主を楽しめる1頭だろう。


堅実性  ★★★★★

大物感  ★★★☆☆

お買い得 ★★★☆☆