ブラックエンブレムの19 シルクホースクラブ 2020年度募集

ブラックエンブレムの19 募集価格3500万円

牡 藤原英厩舎 ノーザンF生産

父キタサンブラック 母父ウォーエンブレム

この世代が初年度産駒となるキタサンブラック。種付け頭数が2年連続で100頭を超え、種付け料は現在400万円と社台SSの期待を感じる。それを示すように、現1歳世代はドナブリーニ、サマーハ、クリソプレーズ、スイープトウショウなど良い繁殖牝馬にも恵まれた印象。本馬もその中の1頭だ。


キタサンブラック産駒の成功配合が分からないため、他の観点で本馬を評価したい。母ブラックエンブレムは産駒がコンスタントに活躍しているが、その大きな要因がOur Emblem≒ヘクタープロテクター2×2にある。この大胆なクロスにより、自己主張が強くなり、秋華賞馬としての競走能力を強く伝えているようだ。

◆Our Emblem≒ヘクタープロテクター


柔らかさとスピードが強く出る産駒はパワーを補完する方がベター。そのため、牡馬>牝馬、パワー型>瞬発力型の種牡馬が合っているように思える。実際、ディープインパクトを配合するとパワー不足や柔らかすぎて出世していない。その観点から、キタサンブラックはいかにも合いそう。

キタサンブラックの父ブラックタイドはBustedの粘着力が持ち味で、スピードや柔らかさを補完する必要がある種牡馬で、キタサンブラックも瞬発力よりはパワーで強さを発揮した馬だった。父系の弱点を補完するように柔らかさとスピードを強く伝えつつ、Aureole+Sir Ivorによりウインドインハーヘアの血をいじっている点に好感が持てる。

◆ブラックエンブレムの産駒成績


【総評】

キタサンブラックの現役時代の走りや父系の血統傾向から、繁殖レベルが非常に高いブラックエンブレムと相性が良いと判断できる。もちろん成功配合や種牡馬としての能力が未知な分で信頼性にやや欠けるが、能力の方向性は合っているだろうから、晩成・ダートに出たとしてもブラックエンブレムの仔であれば間違いは少ないだろう。5月17日の遅生まれなので晩成になるのは覚悟した方がいいかも。

キタサンブラックの初年度産駒ということで募集価格3500万円と比較的抑えられている印象で勝負したくなる価格帯だ。キタサンブラック産駒は走ると思う方はもちろん、単純にキタサンブラック産駒が欲しい方にもオススメしたい1頭。


堅実性  ★★★★★

大物感  ★★★★☆

お買い得 ★★★★☆