シーズインクルーデッドの18 シルクホースクラブ 2019年度募集

シーズインクルーデッドの18 募集価格4000万円

手塚厩舎 ノーザンファーム生産

父ドゥラメンテ 母父Include

新種牡馬ドゥラメンテ産駒は牧場の評判も良く、セレクトセールで高額取引されるほど期待されている。Hornbeam≒パロクサイドのナスペリオン血脈を増幅させたニックス配合のドゥラメンテは素軽いルーラーシップという印象だ。異端なパターンでなく教科書通りであれば、そのナスペリオン血脈をいじった配合が効果的だろう。


本馬のポイントは、母シーズインクルーデッドのナスペリオン血脈。Includeには、Turn to Talent≒Too Baldの3/4同血クロスを持ち、その祖母Dangerous Dameがナスペリオン血脈に当たる。また、3代母の父系にナスペリオン血脈のIndian Hempを持つ。

この血を持つ有名な牝祖がマリスターⅡで、Baldskiを経由したDangerous DameとIndian Hempが共通。マリスターⅡ牝系はまさにこのナスペリオン血脈をいじった配合が成功パターンで、キングカメハメハの血との相性が抜群。カフナ、ミッキーワイルド、トウシンモンステラ、ドレークなどが活躍している。

また、牡馬だけ走る点もマリスターⅡ牝系と共通しており、シーズインクルーデッドの牡駒であるサンデーウィザード、ヒーズインラブ 2頭とも重賞勝ちをしている。このことからもナスペリオン血脈を増幅することがキモであることが見て取れる(ナスペリオン血脈を増幅した牝馬はあまり走らない)。

このナスペリオン血脈を増幅すべき血統構成に対して、初めてキングカメハメハの血と交配したのは大きな期待感を抱かせる。

◆父キングカメハメハ系×マリスターⅡ牝系の牡馬

強いて不安要素を挙げれば、ナスペリオン血脈の緩さがあるため、完成が遅く晩成傾向になる点だ。クラシック戦線を狙うには無理がありそうで、ドゥラメンテ産駒が異端で緩すぎることとなれば逆に走らない可能性もありえる。


【総評】

ドゥラメンテ産駒が未知な点で不安ではあるが、血統セオリーからするとキングカメハメハのナスペリオン血脈を増幅させた好配合馬と言える。古馬になって本格化し、重賞で勝ち負けしても不思議ではない。シーズインクルーデッドの牡駒2頭とも重賞勝ちで総賞金1億円越えでもあり、募集価格4000万円はむしろ安いくらいだ。

ドゥラメンテ産駒が緩すぎてナスペリオン血脈をいじるのはNGなケースでない限り、まず崩れないだろう。そのリスクを背負ってでも勝負したい1頭。


堅実性  ★★★★☆

大物感  ★★★★★

お買い得 ★★★★★