シーハングザムーンの17 シルクホースクラブ 第2回追加募集

シーハングザムーンの17 募集価格3200万円

松永幹厩舎 米国産(マル外)

父Cairo Prince 母父Malibu Moon

父Cairo PrinceはホーリーブルS(米GⅡ、ダ8.5F)を勝利し、ケンタッキーダービーの有力候補とされていたが、フロリダダービーで故障して現役を引退。Pioneerof the Nileの後継として種牡馬入りし、初年度産駒の評判が良くセールでの取引価格が上々、種付け価格1万ドル→2万5千ドルと高騰した。

吉田勝己氏も目を付けており、昨年のセールで2頭(モンペルデュ、パイオニアバローズ)を落札しており、Pioneerof the Nileが亡き今、今後マーケットが注目する種牡馬だ。


Cairo Princeの血統的な特徴は、強いクロスを持つEmpire Makerにアウトサイダーの血を2代に渡り交配されていたことで、母の良さを引き出しやすい点にある。本馬はその緩和されたCairo Princeに対して、Seattle Slew 3×5、Mr.Prospector 3×5と濃いクロスを持つShe Hung the Moonを交配させたことで、緊張→緩和のリズムを実現させた点が好感。

Empire Makerの系譜やPioneerof the Nile産駒で成功している配合の多くが、この緊張→緩和のリズムを実現したもので配合的に評価できる。


OBSマーチセールの調教動画からも大跳びで柔らかい走りをしているので、母の良さであるナスキロ血脈が強く出ている印象。また、祖母Bear NowにはEmpire Makerと相性の良いIn Realityの血を持っており、柔らかさだけでなく継続クロスによるパワーが増幅され、上級条件でも勝負できても良さそう。

◆OBSマーチセールの調教動画 http://obssales.com/marcatalog/2019/464.mp4

【総評】

産駒の活躍数が少なく、ニックス配合が分からない点が不安要素ではあるが、血統構成やノーザンファームの意向を加味すれば、ダート戦で活躍が期待できる1頭。マル外で募集価格3200万円は妥当な価格ではあるが、堅実に走れて活躍した時の伸びシロが大きいのは嬉しい話。データがなく信憑性に欠ける点は了承の上で、マル外馬が欲しい方にはオススメできる。


堅実性  ★★★★☆

大物感  ★★★☆☆

お買い得 ★★★☆☆