【血統注目馬】関西馬10選~後編~ シルクホースクラブ 2024年度募集

62. キラモサの23

募集価格8000万円 牡 高野厩舎 ノーザンF生産 1/27生まれ
体高159.0cm 胸囲180.5cm 管囲20.8cm 馬体重483kg(7月上旬時点)
父コントレイル 母父Alamosa

種牡馬コントレイルは本世代が初年度となるため成功配合は分からないものの、ディープインパクト後継種牡馬の傾向から、フランスの伸びを強化する配合が合いそう。本馬は近年のトレンドであるオセアニア血統、Danehill、Sir Ivorの血を持つ点が非常に魅力的。

母キラモサはVRCオークス(豪GⅠ・芝2500m)勝ち。母の産駒はデビューできた全3頭勝ち上がり。まだ大物が出ていないが、オセアニア血統らしく噛み合った時の一発は大きい。
母の産駒はセレクトセール常連だったのに、突然その牡馬がクラブ募集されるのは意味ありげな気もしなくはないが。


63. ラッドルチェンドの23

募集価格6000万円 牝 福永厩舎 ノーザンF生産 4/10生まれ
体高152.0cm 胸囲171.0cm 管囲19.8cm 馬体重429kg(7月上旬時点)
父コントレイル 母父Danehill Dancer

種牡馬コントレイルは米国的なスピードの血を強く持つため、フランス的な伸びを強化する配合が良いと考える。Kingmambo・Danehillの血はまさにその典型。
本馬の3代母MonevassiaはKingmamboの全妹であり、Ribot肩を強く伝える。それだけに柔らかさを強調させる配合が良い。この牝系の総賞金上位がすべてディープインパクト産駒なのも納得。種牡馬コントレイルは柔らかさ・スピードが持ち味なだけにこの牝系ともいかにも合いそうだ。

福永厩舎は安田隆厩舎解散で腕利きの助手が新加入。元藤原英厩舎の田中助手・元松田博厩舎で元騎手の野元助手もおり、腕利きの助手が揃い踏み。すでに結果が出ているとおり、リーディング上位になるのは時間の問題だろう。本馬の牝系は晩成タイプなだけに少ない馬房数の影響は小さく、出走数が少なくなることさえ許容できれば。


64. ロッテンマイヤーの23

募集価格4000万円 牡 池添学厩舎 ノーザンF生産 2/4生まれ
体高156.0cm 胸囲175.0cm 管囲20.0cm 馬体重465kg(7月上旬時点)
父リアルスティール 母父クロフネ

種牡馬リアルスティールはRibot肩を強く伝えるため、Miesqueの血はいじらず、柔らかい血を入れることが非常に重要。その点でナスキロの柔らかい血を増幅させた3代母ビワハイジはピッタリ。リアルスティール産駒のニックス配合を持っているわけではないが、いかにも合いそうな印象を持つ。

また、フレンチデピュティ+Cearleonの血を持つ繫殖牝馬は優秀という仮説を持っており、半兄姉2頭とも新馬戦の内容から能力は高そう。本馬の活躍にも期待したくなる。


67. クインアマランサスの23

募集価格3000万円 牡 池江寿厩舎 ノーザンF生産 1/14生まれ
体高154.0cm 胸囲179.0cm 管囲20.5cm 馬体重467kg(7月上旬時点)
父サトノダイヤモンド 母父キングカメハメハ

Caerleonの血を持つサトノダイヤモンド産駒は7/12頭勝ち上がり、1頭当賞金約3000万円。サトノグランツ、シンリョクカ、スズハロームとサトノダイヤモンド産駒の本賞金上位3頭が該当するニックス配合。Nijinskyのクロスを持つ点でも共通。
3代母スターミーがA.P.Indy×Caerleonのナスキロ柔さを伝えるやすいだけに、パワーとスタミナが強いサトノダイヤモンド産駒と合いそうな印象だ。

池江寿厩舎はサトノダイヤモンド産駒では結果が出ていないが、サトノダイヤモンドの育ての親なら気にすることはないだろう。


80. インヘリットデールの23

募集価格3500万円 牝 高野厩舎 ノーザンF生産 4/7生まれ
体高157.0cm 胸囲178.0cm 管囲19.8cm 馬体重446kg(7月上旬時点)
父ポエティックフレア 母父ルーラーシップ

新種牡馬ポエティックフレアの成功配合・傾向は分からないが、現役時代スピード馬場に強かったことやミオスタチン遺伝子型がC/Cであることから、Dawn Approachの母方のスピードとDanehill+Nijinsky+Ribotの後躯パワーが強く伝わりそうな印象を持つ。特に牝馬はDanehillっぽさが強く出ると予想している。

本馬は3/4 Northern Dancer、「3/4欧州・1/4米国」の形が非常に綺麗な好配合馬。半兄2頭が想像以上に緩さに課題を残すことから、Sadler’s Wells≒Nureyevのクロス、Danehill+Nijinsky+Ribotの後躯パワーにより、体質を締めることができるポエティックフレアは合いそうな印象を持つ。ラスティックベル牝系はバゴ、ハービンジャー、メイショウサムソンの牝馬でも結果を残しており、欧州血統であるポエティックフレアも母父がルーラーシップなら走っても不思議ではない。

高野厩舎はノーザンF関連クラブの牝馬で活躍馬を多く送り出している。栗東坂路調教終い重点の追い切りがメインで、最近は休み明けより叩き良化で結果を出すスタイルに変わった。ノーザンF関連クラブの牝馬、栗東坂路調教が生きる距離適性、叩き良化型が生きる欧州血統と、これらすべてが本馬とマッチする。
種牡馬ポエティックフレアのポテンシャルが問題なければ。