ドントテルソフィアの20 募集価格2000万円
牝 菊沢厩舎 ノーザンF生産
父リアルスティール 母父Congaree
リアルスティールは父ディープインパクト×母父Storm Catのニックス配合の活躍馬の中では稀有な存在で、この配合に重要なEight Thirty≒Good Example≒War Relic やWar Admiralの血を持たない。3代母Monevassia(Kingmamboの全妹)のパワーが強く出ており、Storm Catの柔らかさよりKingmambo的なピッチ走法で結果を出してきた。
ディープインパクト後継種牡馬はその母の影響を強く受ける傾向にあり、基本的には母の血には触らずAlzaoの血をいじるのが効果的だ。また、種牡馬の現役時代に馬格が大きい馬ほどその傾向が強く感じるほか、牡馬はスタミナ・パワー/牝馬はスピード・キレに出る傾向が強い。
そのため、リアルスティール産駒もAlzaoの血をいじっている牝馬の方が堅実に走ってくると筆者は考える。Eight Thirty≒Good Example≒War Relicを持つことで、リアルスティールの足りない点を補うことも重要なのかもしれない。
本馬はAlzao≒Storm Catを増幅する血を多く持つことが一番の魅力。Storm CatとMari’s Shabaがニアリーな関係になり、祖母の血統からもそれらの主要な血を増幅している点に好感が持てる。この配合パターンはキズナ産駒の成功配合であり、もし上記の考察が正しければ走る可能性十分だ。
◆Storm CatとMari’s Shabaの血統構成
Northern Dancer、ボルキロ、Eight Thirty≒War Relic、First Rose≒Tom Fool
母ドントテルソフィアはスピンスターS(米GⅠ・D9F)勝ち馬、BCディスタフ(米GⅠ・D9F)2着の実績。繁殖牝馬として結果が出てないものの、母の競走成績を考えれば、テルヌーラ(オーナーズ募集のディープ×米国血統の牝馬)だけで判断するのは早計。もちろん母父Congareeってどうなんよ、という気持ちも分からなくはないが、キラーグレイシスの産駒がそれなりに結果を出しているので、日本の馬場に対応できるだろう。
◆母方にCongareeの血を持つ馬
【総括】
新種牡馬リアルスティールの成功配合が分からず、母の繫殖能力・菊沢厩舎と不安要素が多くあるのは承知の上で、配合やポテンシャルから伸びシロの大きさと感じる血統構成。Alzao≒Storm Catをいじること自体はディープの常套手段で、仮に成功配合が違っていたとしても大きなマイナスにはならないだろう。
母が日本の下級条件馬と米国GⅠ馬が同価格帯というのもおかしな話で、まったく走らないリスク承知でも募集価格2000万円であればギャンブルしても良さそう。馬格が大きいのでダート馬にならないでくれと祈りつつ、密かに活躍を期待してみたい。血統考察の信憑性にやや欠けるので、あくまでチャレンジ枠で筆者も出資を検討中。
堅実性 ★★☆☆☆
大物感 ★★★★☆
お買い得 ★★★★☆
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