タリサの19 キャロットクラブ 2020年度募集

タリサの19 募集価格2400万円

牡 安田隆厩舎 ノーザンF生産

父Shalaa 母父Pour Moi

父Shalaaは2歳時にミドルパークS(英GⅠ・芝6F)、モルニ賞(仏GⅠ・芝1200m)を制覇した快速馬。2歳時に故障して1年休養したためにその後大きな成績を残せなかったが、Invincible Spiritの後継種牡馬として注目されているようだ。牧場の評価が上々でセール価格が良かったほか、ラクレッソニエールやトレヴなどの大物牝馬に交配されている点も見逃せない。

ShalaaはDanzig 3×3、Kris=Diseis 3×3、Sir Ivor≒Drone 4×4という父母相似配合で、Invincible Spiritの欧州型パワーを増幅している。そのため、Invincible Spiritの血を持つ馬がそうだったように、日本では短距離戦で活躍する可能性が高い。


母タリサは父が英ダービー馬Pour Moi、祖母がジェドゥーザムールという重厚な血統。Top Ville 4×3を持つことからHigh Topの体質の硬いパワーが特徴な印象だ。そのため、Sir Ivor≒Drone 4×4を持つShalaaを交配させることで、その体質の硬さを柔らかくする効果が期待できそうだ。3/4 Nothern Dancer、1/4異系の血統構成になり、全体的に濃いクロスになるのも問題ないだろう。


血統構成からタフなローカル馬場や洋芝の1200mがベストな印象で、厩舎が短距離王国・安田隆厩舎なのはいかにも合いそう。本馬のようなDanzig系のスピード血統ではまだ大きな結果を残せていないが、絶対数が少ないだけな印象で、最近ではノーザンF関連馬のクラシックココアが期待される。

Invincible Spiritの血を父に持つノーザンF関連外国産馬・持ち込み馬には、メイソンジュニア、ダノンジャスティスが活躍、Green Desert系に広げればトレジャーステイトがおり、意外と堅実に走っていることが分かる。

◆ノーザンF関連 父Green Desert系 外国産馬・持ち込み馬の成績


【総括】

欧州で期待されている種牡馬Shalaaのスピード能力が発揮できそうな配合で、タフな中京・福島や洋芝の1200mで活躍しているイメージが持てる。血統×厩舎の相性がいかにも良さそうで、母の重厚な血統も鈍重ではなく持続力に出ると前向きに捉えたい。

筆者としては、血統から何歳にどこで走りそうかイメージが沸く馬は、ある程度再現性が見込めるため出資しやすい印象を持っている。馬券や口取りを狙える点も大きい。また、本馬は持ち込み馬なので混合戦以外にも出走できる点で有利になりそうだ。

未知な部分が多すぎるだけに募集価格2400万円の価格設定の評価が難しいが、Invincible Spiritの血を持つ馬の成績を見るに高くはないだろう。大物になる可能性は低いが、早期から活躍して北海道シリーズが毎年楽しめそうな1頭。抽選激化のキャロットCでなら、こういった皆が分からない馬を多少ギャンブルでも出資検討したい。


堅実性  ★★★☆☆

大物感  ★★☆☆☆

お買い得 ★★★★☆